2○○○年8月15日。 世界は一夜にして海中に沈みました。 全ての文明は海に還り、 全ての生物は海に還り、 世界の全てが海に還ったのです。 そしてその日、後に常夏の始まり (The beginning of everlasting summer) と呼ばれるその日から、 人々は文明を捨て、海上に残った僅かな島々に移住し、 新たな生活を始めたのです。 それから数百年。 常夏の始まりから生き残った人々は子孫を育み、 人は再び繁栄の歴史を歩み始めていました。 海底からの技術発掘、海上都市の開発、災害対策の充実……。 そんな加速していく世界の中で、 何の目標も持てない少年、陽介は、 幼馴染の少女にヨット部に勧誘され、 半ば強制的にヨット部に入ることになります。 沈んだ世界に残った五大島の一つノトス。 その島で、それぞれの思いを抱えたヨット部の少年・少女たちは、 学生ヨットレースの最高峰ノトス・トライサットに向け、 ゆっくりと歩き始めました。 |